Design Tide in TOKYO 2006
11.1 - 5 / GRASS AREA AOYAMA(東京)





Design Tide2006 in TOKYOに参加しました。小説家・新城健一さんとの初のコラボレーションが実現、タイトルは「ポルチコ・ライン」。ポルチコ・ポピリンが地球に来て何を見て何を感じているのか、特製の受信機(ヘルメット仕様とレシーバーの2種類を用意)を通して、お客さんに話し掛けるという内容でした。セリフなどの言語&テキスト分野をゲーム攻略本などで活躍中の新城氏に創作してもらいました。


これが出来上がったヘルメット。
名付けて「ポルポップ」。被ると声が聞こえてきます。

こちらはレシーバー。耳に当てると声が聞こえてきます。

以下がごあいさつ。(序文)
TEXT by Kenichi Shinjo

地球のみなさま、こんにちは。ポルチコポピリンです。 地球を見物にやってきました。 ポルチコたちは何を見ても線にしか見えませんが、線を見るとおなかがふくれるので楽しいのです。 水星や火星にくらべると、地球の線はフクザツでおいしそうです。 こんなにイロイロな味のする線がある星ははじめてです。地球はすごい星です。 まだあまり見物経験がないので、変なものを見たり、たくさんの線を見過ぎたりしておなかをこわさないように気をつけます。 いっしょにきたポルチコは、まだ眺め足りないようすなので、テントの中にいるポルポップを頭にのせて、うしろにある飛び出たところを押して、となりのポルチコの話につきあってください。 ポルチコは、ちょっと目をつぶって食休みです。

というのが前フリとしてあって、実際しゃべっていたセリフはこれです。

「ちょっとー、地球の線、スゴイ動くねー。
あ…、みた?
いまのみた?うごいたの。
そうとうオナカふくれるよー
上!上!
見えた?バタバタしてんの。
刺激的すぎるよ

地球に来てわかったんだけどさー。
動いてるもの見た方がオナカふくれるんだ。
でも速すぎるともたれるねー。
もー速いの見ない。
速すぎると太るよ。

ちょっとボクの前に来てくれる?
ははー、ナルホドー
そういう線ですかー
地球人はフクザツな線してて予想以上にオナカいっぱいになるよ。

もっといけると思ったけど

くえん。」


GRASSAREA AOYAMA(港区南青山5-4-41)にて

参考資料TEXT by Kenichi Shinjo
【ポルチコポピリンを知るためのキーワード】
※来星したポルチコをホームステイさせている地球人のメモ。
※ポルポップは、かぶった人の理解できる言葉に、ポルチコの心を翻訳できる宇宙生物です。

■線を見る=食事
ポルチコは、すべてを線として見ています。線とは、境界の輪郭、区別する仕切りです。
人間も、植物も、建物も、犬も、車も、自転車も、煙も、雲も、影も、全部が線で描かれた世界に見えています。
ポルチコのごはんは、線を見ることです。線を見るだけで、いろんな味を感じて、おなかが一杯になるのです。
また、周りをジロジロと見るくせに、自分が見られるとなると急に緊張して、カチカチに固くなります。だから、ポルチコに触ると、いつも固いのです。
でも、ポルチコは、それもまた刺激的なようで、嬉しんでいるようです。

■線の密度=味の濃淡
複数の線が集まっている場所、線の密度が高い場所は、濃い味がするようです。
植物などの枝葉部分の入り組んだ形は、そうとうに味が濃いようです。
反対に、あまり線がない場所は、薄味だそうです。
地球人が作った建築物などは、あっさりとした薄味だそうです。
ポルチコが言うには「古くなった地球人は、体の表面に線が増えてきて、いい味」とのこと。
また、線の形によって、おいしい味やまずい味を感ずるようです。
好き嫌いなど、個体差もあるようです。
彼らの仲間には、おいしい線とまずい線について詳しい、「線グルメ」もいるようです。

■楽しい線と恐い線
ポルチコは、人間の目を見ると安心するようです。自分達に似ているからでしょうか。
ポルチコは、おいしそうな線を見ると、よだれのような涙を流します。
そのため、泣いている地球人を見ると、何かおいしい線があるのではないかと、あちらこちらを探し出します。
また、○が縦に3つ並んでいるものを見ると、ポルチコは自分たちの顔に見えるのだそうです。
風景の中に、そうした図形の並びを見つけては、びっくりしたり、よろこんだりしています。
○が横に3つ並んだ自動車の信号機を見るのが楽しいようです。
それは、ポルチコが横になった格好に見えるらしく、すこし恥ずかしいのだそうです。
「子供にはわからない味」と言っていました。
そう言いながらも、好きなのでしょう。
明け方のひと気のない街に出て信号機を眺め、二人で笑っている様子を見たことがあります。
一方、猫の目や羊の目、虫の複眼などは、かなり気味が悪いようです。

■動きの変化量=線の摂取量
人間や動物、風にたなびく木々や旗など、動くものを見たとき、その輪郭線が変化するために、ポルチコは一度にたくさんの線を味わうことになります。
そのため、速く動くものを見ると、すぐに満腹になって、おなかがもたれることもあるようです。
しかし、動きが少なすぎても、味にあきるのでしょう。
屋内は動きが少ないので、つまらなそうです。
しかしテレビなどは、味は粗末ながらも短時間で満腹になるらしく、時々見ています。

■光による線の変化
動かないものであっても、時間とともに影の輪郭線が変わっていくため、形の変化を感じているようです。
おいしい線をしたものをジックリと眺め、変わっていく影をゆっくりと味わうことを好む個体もいるようです。
彼らにとって、夕方はグルメタイムのようです。
傾き沈む太陽によって刻々と変化する影、長く伸び、つながる影と影など、様々なものの輪郭線が溶けていきます。それは、口中に含んだアイスクリームが溶けていくような味わいをもたらすらしく、うっとりとした表情で夕暮れの風景を見ていることがありました。

■ポルチコが見物中の場所(来星中のポルチコ144人)
東京(3人)/神奈川(4人)/千葉(1人)/静岡(4人)/兵庫(1人)/大分(50人)/日本国内某所(5人)/ニューヨーク(64人)/マイアミ(1人)/スウェーデン(1人)




ヘルメット試着



ポルチックレシーバー、ポルチコの声が聞こえる仕掛け No.144



デザインタイド会場にて / 青山



何やら怪しいマニュアルとガジェット



うほほ、食いついてる。



聞いてる、聞いてる。



















製作中の原型。



鉄の骨に帆布をはる。



完成展示中、解説書付き。







青山鎮座。