オーバーヘッド・ストーリーの解説
いまやほぼ人間一人一人が持つデバイス、すなわちスマートフォンで
膨大な数の人々により昼夜となくアクセスされる膨大な量のアップロードとダウンロード。
そのやり取りを担うのが黒子たちプロトコルです。
世界のどこかにある壮大なサーバーは雲のように乱立することからクラウドと呼ばれ
たくさんの情報を共有して得られる疑似体験や可視化されたものは雲のように流れては消えていく。
そして人の記憶の全て、感情や言動、画像や歴史、なんでもかんでもクラウドに保管する時代となり、
大げさに言うとわたしたちの脳は空っぽの容器のようになっていくのでしょうか。
たとえば人間による大量のデータが集積されているクラウドをAIまたは何者かが管理しているとして、
データ解析による人類の傾向や動向分析が新しい世界への足がかりとなるのは解るものの、一抹の不安は拭えません。社会が不条理だとか歪んでいるとか感じることも一因でしょう。
もっとシンプルで多くの愛のある社会になってほしいという希望もあります。
人間が作り出した概念が生むさまざまな境界を取り払い、そこから日常を俯瞰すると、不条理ながらもこの世がすべてに付加価値を求めずシンプルに想像することが喜びになり生きるエナジーになると感じています。
というのも近年、猫や犬などの沢山の動画を見れるようになって気づかされることに、驚くほど彼らは人間と同じ感情を持ちしかも純粋なのだなと感じ、人間世界だけの話ではなく地球規模のバランスが大切だなと思います。
今回私はクラウドにより全世界がいろんな意味での共通の意識を持ち始めているのではないかと感じインスタレーションしてみました。
私はそれにおいては人間が作り出した概念による善悪の区別のない世界観をイメージしています。
それは自然や生き物、ふだん目にしているものが源泉であり、現実とどこかシンクロしているのだと思います。
POEM
OVERHEAD STORY
雲には人の思考が浮遊している
たわいもないひとりごとも
重大な告白も同じように漂っている
行ったり来たりするのは何かの合図なのか
それともだれかの意思なのか
おそらく
私が書いたであろう謎の走書き「フレア125」を手がかりに
脳内をさまよう
夢の断片を反芻し続編を期待する
消えた夢の記憶は空を漂い大きな雲となる
「フレア125」にはシークレットのスタンプ
本当に私が書いたのだろうか
ときたま世界を憂いてみたり真相を知りたがって
イメージの世界と近未来を重ねてみる
大きな秘密はごく単純だ
エンプティな器になってみる
区別のないデータは泡のよう
空へ 空へ 空へ
記憶は記号となり意識は霧となる
直感の出どころは不明
意味を求めると姿は消え
姿を求めると意味は不明になる
天上から愉快な音楽が聴こえてきた
霧はさらに微細になり光を透過し
秘密だったことをこっそり打ち明けられるように
雲のすき間が見えてきた
何かの合図を知っているかのように消えていく
きっと秘密の合言葉
行ったり来たりするのは何かの合図なのか
それともだれかの意思なのか
それらは気配とともに共存している
どこで消えたのだろう
消えた先には何かあるのだろうか
記憶の断片をたよりに続編を待つ
どこから続編がやってくるのだろう
雲には人の思考が浮遊している
オーバーラップしながら遠くなったり近くなったり
いつの間にか
見ている私も浮遊している一部になっているようだ
ダウンロードが始まった
これは誰の夢?
さまよいながら私は私にログインする
ログインコードは秘密の合言葉
扉が開く音がする
空へ 空へ 空へ
ふと画面にアラート
「不明なログインがありました」
雲の管理人に合言葉を伝える
雲のスクリーンに夢の続きを見る
私はついにそこにたどり着いた
大きな秘密はごく単純だ
©2022 SAVAKO OVERHEAD STORY
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メイン会場 NTT府内ビル別館
(NTTアートシアター)
府内町3-4-34
展示時間:10:00〜18:00
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オーバーヘッド・ストーリー
記憶では完全に忘れていてもクラウド上には
画像があることがよくあります。
現実の雲を見ながら、もしかしたら人の思考や記憶が
本当に雲に上がって いるのではないだろうかと思ってしまいます。
無数の記憶のデータが雲を形成しているのだと。






©2022 SAVAKO OVERHEAD STORY
回遊劇場の最終日11月27日に今回制作展示した クラウドを希望する方へ差し上げます。

非常に軽いので画鋲などで吊るせます。 お部屋のインテリアにどうぞ。
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「ログインあるある話」
舞台は、とあるデータセンター7号室のひとコマ
IMAP、HTTP、SMTPの3人のプロトコルが仕事している。
世界中の人類の記憶がプロトコルたちによって休む間もなく 頭上のクラウドの間を行ったり来たり。
<登場人物>
私または人物A
おそらく天使たち


©2022 SAVAKO OVERHEAD STORY
デジタル用語指導:すずきつとむ
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月の木
中央町3-5-16
wazawazaビル1F
tel:097-532-1738
営業時間:不定休
【月〜土】18:00〜22:00
【日・祝】18:00〜21:00
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オーバーヘッド・ストーリー “記憶”
空の写真をSNSにアップしている人をよく見かけます。
かくいう私も空を見て、雲の形に想像力を膨らませます。
偶然見上げたタイミングとその時の気持ちがシンクロすると
それだけで嬉しくなったりもします。
でも雲といえば、現代はさらに新しいイメージが定着しました。
クラウドサービスといわれるコンピュータ用語です。
記憶では完全に忘れていてもクラウド上には
画像があることがよくあります。
現実の雲を見ながら、もしかしたら人の思考や記憶が
本当に雲に上がっているのではないだろうかと思ってしまいます。
無数の記憶のデータが雲を形成しているのだと。
私のイマジネーションは空を見上げてその形を追うだけではなく
クラウドの世界へと膨らんでいきました。
タイトル:オーバーヘッド・ストーリー “記憶”
制作年:2022年
サイズ:30~80cmの不定形
素材:綿、ワイヤー
関連作品(ショーウインドウ内)
タイトル:A-LINK-O
制作年:2004年
サイズ:(H) 84 x (W) 44 x (D) 22 cm,
(H) 72 x (W) 46 x (D) 23 cm
素材:樹脂、ウレタン塗料、鉄
©2022 SAVAKO OVERHEAD STORY
回遊劇場の最終日11月27日に今回制作展示した クラウドを希望する方へ差し上げます。
非常に軽いので画鋲などで吊るせます。 お部屋のインテリアにどうぞ。
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